「五七五七七」の31文字の短歌の世界には、結社というシステムがあり、毎月作品の締切があり、選ばれたり、添削されたりするそうだ。 そこには、有名無名を含めて膨大な歌人が存在すると著者。 もともと近代短歌は「恋愛」と「挽歌」がテーマで、「老いというステージを想定していない」ジャンルだったとのこと。 だが、超高齢社会に突入した日本で、「老いの時間」は拡大・膨張を続けており、「高齢歌人」が急増してい...
2011/09/17
著者は4歳のときに福井大地震にあい、京都の伯母夫婦に引き取られ育ったという。 だが、可愛がってくれた養母は75歳くらいから異変が現れ、著者は共働きで子育て真っ最中のなか、自費で頼んだ家政婦さんの助力を得て介護を続けた。 心身の疲労と将来への不安がのしかかるなか、往診に来てくれた三宅貴夫医師に「家族のつどい」に誘われた。 出席は大きな衝撃だったと言う。 「自分だけだと思っていた苦労が、そうで...
2011/09/17
著者は外科医として40年以上働き、2005年から東京都世田谷区にある特別養護老人ホーム「芦花ホーム」の常勤医になった。 核家族化した超高齢社会で、認知症の親や配偶者を個人で介護するのは「ほとんど不可能」で、特別養護老人ホームは「現代の駆け込み寺」だという。 常勤医になったとき、芦花ホーム入居者100人の平均年齢は87.3歳、認知症が9割、平均要介護度4.2だった。 特別養護老人ホームのほとんど...
2011/09/17
著者の本は新書が多くて入手しやすいが、いつも、とても難しい。 本書でもまた、「成長に依存しない『定常型社会』ともいうべき社会、『脱成長』型の社会モデル」が必要と提起する。 高度経済成長を続けた日本はもうなくて、「定常型社会」で社会福祉制度を考える必要があるという主張には単純に同意する。 戦後日本の分析では、「農村から都市に移った人々は、カイシャと核家族という"都市の中の農村(ムラ社会)"を作って...
2011/09/17
『百鬼園随筆』(新潮文庫)で知られる内田百閒(1889~1971)には、頑固で無愛想な明治男性の内面にあるユーモアを教えてくれた人という印象がある。 陸軍士官学校ドイツ語教授、 陸軍砲工学校附陸軍教授といったいかめしい経歴だからこそなのか、無目的を目的にひたすら汽車に乗る『阿房列車』シリーズなどは「鉄ちゃん」の元祖だろう(同シリーズを原作に、一條裕子がマンガ単行本〈小学館〉を出している)。 庭先...
2011/09/17